アレルギー性鼻炎の手術

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アレルギー性鼻炎の手術


アレルギー性鼻炎には年間を通じて症状が現れる通年性と、限られた時期に症状を起こす季節性があります。通年性アレルギー性鼻炎の主な原因は埃、ダニ、ペットの毛・フケ・唾液、ハウスダストなどです。
通年性では1年中くしゃみや鼻水などの症状に悩まされる可能性があります。代表的な季節性アレルギー性鼻炎には花粉症があります。スギやヒノキ、ブタクサなどアレルゲンとなる花粉が飛散するシーズンに症状が現れます。
アレルギー性鼻炎は根本治療がありませんし、症状を起こすアレルゲンを完全に排除することは困難です。スギ花粉やダニに対する舌下免疫療法は長期間の治療が必要であり、十分な効果が現れない可能性もあります。
そのため、アレルギー性鼻炎の治療では症状を緩和する薬物療法が主に行われています。そして、重度の症状がある場合やアスリートなどスムーズな呼吸の必要性が高いケースでは外科処置を検討します。
当院では鼻粘膜焼灼術(レーザー治療)や後鼻神経切除術を日帰り手術として行っています。検討をお考えの場合には、ご相談ください。

日帰り手術

こんな方におすすめ

  • 1年中鼻詰まり・くしゃみ・鼻水などの症状が強く現れてしまう
  • 点鼻薬の効果が薄い
  • 薬の服用量を減らしたい
  • 薬を飲み忘れてしまう
  • 薬の副作用が出やすい
  • 眠くなる・集中力が落ちると困る
  • スポーツなどで全力を発揮したい
  • 妊娠を考えている
など

後鼻神経切除術

後鼻神経は鼻の奥から鼻腔に伸びていて、分泌神経や知覚神経が含まれています。鼻水の80%以上、くしゃみの30~50%程度は後鼻神経の関与があるとされています。
後鼻神経切除術は、後鼻神経を切除してアレルギー性鼻炎の症状を抑える治療法です。
内視鏡を使用した数㎜の鼻粘膜切開で可能なため、患者様への負担が少なく、日帰りで受けられます。
切開は鼻腔の内側で行うため顔表面に傷が付くことはありません。
以前は後鼻神経切除術にドライアイや上顎の痺れといった後遺症が起こることがありましたが、鼻水やくしゃみに関与する部分の根本のみを切除する術式が確立されてほとんど起こらなくなってきています。

鼻粘膜焼灼術

アレルゲンに反応して、激しいくしゃみや鼻水といった症状を起こす鼻粘膜表面にレーザーを照射する治療法です。処置自体は10分程度であり、準備なども含めて30分程度の治療時間です。出血や痛みもほとんどないため、日帰りで受けることができます。
内服薬の服用量を減らせる効果があるため、薬の副作用が出やすい方、眠くなってしまうと困る方に向いています。効果の持続は数ヶ月~数年程度と短いですが、花粉症の時期や受験期を乗り切るためには有効な治療です。